讃岐思考旅行

知識や記憶の再構築が好き。香川在住。

噴火の記憶を後世に伝えるための埋没鳥居

先日、香川県直島を訪問しました

freshb.hateblo.jp

直島では恵美寿神社の背の低い鳥居から海を眺めました

直島の漁業と海上守護の神様を祀っています

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これは、もともと普通の高さだった鳥居が、

長い時間かけて砂で埋まったのでしょう

 

このように一部にしろ埋没した鳥居は、

直島だけでなく日本各地にいくつかあります

 

直島の砂で埋まった鳥居を見て、

日本で最も有名かつ、意義のある「埋没鳥居」を思い出しました

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引用:桜島・錦江湾ジオパーク

 

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引用:ニッポン旅マガジン

 

鹿児島県桜島にある黒神埋没鳥居です

大正3年(1914)の大正大噴火で、火山灰により1日で埋まりました

高さ3mの鳥居ですが、1日で2m埋まったことになります

 

鳥居は神聖なものですから、

住民は掘り起こそうとしましたが、

当時の村長が「後世に噴火の記憶を残そう」と判断。

そのまま埋まっています

 

現在、桜島は陸続きで車でアクセスできます

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ですが、もともと海に囲まれた島でした

大正大噴火により溶岩が大量に流れ出て、

東側の海峡が埋まり、今の半島になったのです

当時の噴火の凄まじさが分かります